ゴッド・ディーバ

投稿者: | 2004年5月17日

なんやねん、やる気ゼロだなヘラルド!パンフもちょっとふやけてる。
凄く面白かった!もう、本当に。一日中この映画を見ていても良いのなら、喜んでそうする。DVD買う。エンキ・ビラルが動くという幸福を、ヨーロッパの大きなお友達はどう受け止めているんだろう。日本では、士郎正宗が動く幸福を台無しにされ済みなんで、なんだか羨ましい限り。
ストーリーが薄いとか、不親切とか言う声もあるけれど、充分です。というか、映画にどこまでの書き込みを求めているのかと、逆に俺から問いたい。
ホルスが永遠の命を捨てる覚悟で肉欲に走り、神の子を宿す女に子種を仕込む事を望んで、すっかり身体改造され尽くした人間しか居ないニューヨークに来た。猶予は7日。タイムリミットを過ぎると、ホルスは自動的に停止。
身体改造全盛の社会が到来する前に、そういう流れに反抗した活動家ニコポルを、冷凍刑の飛行刑務所からひっぱり出して、ホルスはCGじゃない(笑)生身の体に、憑依。
マンハッタンの真ん中には、何やら他の宇宙とつながるワームホールの出入り口みたいなものができていて、神の子を宿すことができる女、ジルは、どうやらその辺から出てきた、人間ですらない何か。しかも、それを導く役割の保護者の様な役割の存在も居る。
ニコポルの体を借りたホルスとの性交により、ジルの体は人間に近くなっていき、やがてはホルス/ニコポルの子供を妊娠する。
かつて、人類を作ったホルスが、永遠性を捨ててまで欲したのは、自分が作った「人間」の女ではなく、その女の形をした、何か違うものに子を宿す事。保護者が与えた最後の薬で、ついに人になったジルは、それまでの事を忘れてしまい、一年早く刑務所から出でしまったニコポルはあえなく逮捕。しかし、一年後、出所してきたニコポルが、ジルの住うパリへ行くと、まだ、青かったり白かったりするけれど、すっかり人になったジルと、人でなかった頃のジルと同じ様な頭髪を持つ赤ん坊と、プチホルスともいうべき鷹。おい、両方ジルの腹から出てきたんじゃあるまいな!青いじゃねえかこの助平が!と……。
莫迦ヘラルド!原題そのままのストーリーじゃねえか!「IMMORTEL (Ad Vitam)」不死神生を得る事の顛末だ!ゴッド・ディーバって誰が歌ってんねん!
それにしても、CGのできが悪いやら、ストーリーがもたもたするやら、こんな単純で力強いただの愚直な神話が、ちょっとSFになったからって、ぐちゃぐちゃ抜かされて、なんだか非常に評判が悪いなんて、世知辛い。
ホルスが憑依できるのは、改造されてない生身の体。CGじゃない。CG入った人間や、CGが町中歩いていいんですか?な絵の人じゃない。そんな中、都合が良かったのは、30年の冷凍刑の最中でも、反体制派の根強い支持を受けているニコポルというのが運命。神の身でありながら、何がなんだかよくわかってないんやけど、神の子を宿せる女が居るもんだから、肉欲出してしまい、それがよりによって、自分の作った人間の女のニセモノというか、別の宇宙人というのも、不死者の神の不死を停止するにふさわしい太文字の運命。女が、人間でない何かではなく、ちゃんとした人間になるのも運命。女は少しだけなら他人の心が読めて、流す涙は一度触れると肌を青く染めてしまって、色落ちしないという、人の恋なら持て余しかねない恐怖の束縛系。何からなにまで運命の女。
どうしてくれよう。なんたるロマンチック。シナリオの何処を切っても力強くこの調子、そのためのガジェットが、圧倒的に画面を埋め尽くしている。最後は、ホルス=鷹=鳩食うの紋切り型で、落語っぽくさげて終わる始末。エンキ・ビラルよう。なんちゅうことしてんねん。
……キャシャーンは自主的に中止して、もう一回見ようかなあ。

ゴッド・ディーバ」への5件のフィードバック

  1. mobachiki

    つまりアレですか。チ○コを酢漬けにして自家製ピクルスを作る、と←下からの続き

  2. nakazo

    そうそう。チ○コ単体なんで、ホルスじゃなくてセトのチ○コ。魔術結社に狙われるでえ。食ったら口のまわり青くなる様にしたんねん。

  3. nakazo

    しまった!ノリツッコミ意識し過ぎて失敗してもうた(笑)。

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