わけがわからない。どう受け止めたらいいんだろう。
50年前後に生まれたケベックのインテリは、皆気色悪いという、壮大な皮肉だろうか。それとも、これにアカデミー賞の外国語映画賞を与えたアメリカも巻き込んで、北米の気色悪い面をえぐり出したのだろうか。
社会主義とフリーセックスの時代の人間が育てたのは、金を稼ぐしか取りえの無い、孤独で教養も信仰も無い人間。モラルの無い専門家。権利を悪用する者。駄目なジャンキー。感覚で生きる莫迦。次世代を正しく育てなかった酬いを受けて、享楽を貫くために、見下している下の世代の人間の力を借りざるを得なくなり、自分の生を諦めて、他人に自殺させてもらう。思い出せば思い出す程、不愉快になる映画だ。
最悪の退廃。早く忘れたい。